エビデンス

Evidence

スーパー美肌菌配合美容液の荒れ肌に対する保湿効果及びバリア機能改善効果の検証

試験目的

薬剤含侵・乾燥誘発肌に対するスーパー美肌菌配合美容液の保湿効果及びバリア機能改善効果を評価することを目的とした。

乾燥荒れ肌の惹起

左前腕内側の指定部位(3か所)に12mm直径の被験部位を定め、10%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液をペーパーろ紙に染み込ませた後、60分間の閉塞貼付によって荒れ肌惹起処理を行った。

使用方法

男性被験者7名に対して、肌荒れ部位にスーパー美肌菌配合美容液を朝晩2回塗布させた。その他、測定後においても試験品を塗布させた。

測定方法および測定機器

測定日当日に塗布部位をぬるま湯で洗浄し、室温20℃±2℃、湿度45%±2%の部屋で20分間馴化させた後、以下の測定機器で被験部位を測定した。角層水分量は被験部位を3回測定した時の平均値を採用し、TEWLは30秒間の連続測定において安定した5秒間の数値における平均値を採用した。
・経皮水分蒸散量の測定:Tewameter TM300(インテグラル)
・角層水分量の測定:Corneometer CM 825(インテグラル)

結果及び考察

SDS処理直後において角層水分量及び経皮水分蒸散量TEWLの値が著しく低下したことから、SDSによる乾燥・肌荒れ状態が誘発されていると判断した。ここで、TEWLは皮膚からの水分蒸散量を示す指標であることから、数値が高いほど肌状態は悪化していることを示す。

スーパー美肌菌配合美容液を塗布した場合の角層水分量の回復がより高まった。この回復量はスーパー美肌菌配合美容液塗布においてより顕著であり、特に2日目以降においては角層水分量の高い状態が維持された。

TEWLの結果においては、スーパー美肌菌配合美容液において2日目以降の値の低下が確認されていることから、バリア機能の改善が示唆された。スーパー美肌菌配合美容液には、セラミドおよびヒアルロン酸の産生促進作用を有する『セラミロン』が配合されているが、本試験における角層水分量およびTEWLの推移と照らし合せて見てみると、以下のような考察ができる。

①SDS処理1日後→セラミロンによるセラミド/ヒアルロン酸産生促進作用の発現
この期間においては特にTEWLの上昇が抑制されていることから、セラミロンによるセラミド合成が促進され、表皮内においてセラミドが作り出されているフェーズであると考えられる。 また、同じタイミングで角層水分量も上昇し始めていることから、表皮におけるヒアルロン酸産生促進作用の発現によって、角層中の水分が表皮細胞内に保持され始めている。

②SDS処理2日後→細胞間脂質におけるラメラ液晶構造の形成
 2日目以降TEWLの値が下がり始めている。これは、表皮内で合成されたセラミドが細胞間脂質を満たし、さらにラメラ液晶構造がしっかりと形成されたことでバリア機能が改善、それによって角層からの水分蒸散が低下したためにもたらされた結果であると考えられる。実際に角層水分量の急激な上昇も確認されていることから、ラメラ構造内に水分が保持されていることが推察できる。

③SDS処理3日後→バリア機能の改善と角層細胞内における水分保持能の回復
さらにTEWL値が下がり続けていることから、この段階では乱れた角層がほぼ修復され、バリア機能の改善が一気に進んでいる状態であるといえる。また、角層水分量が2日目から変化していないことを勘案すると、セラミロンによって作り出されたヒアルロン酸が角層細胞内でしっかりと水分を保持していることも推察できる。つまり、ここでの肌状態は、試験開始前とほぼ同じ状態にまで回復しているものと考えられる。

総括

SDS含侵・乾燥誘発肌に対するスーパー美肌菌配合美容液の塗布によって角層水分量の増加及び経皮水分蒸散量(TEWL)の改善が確認されたことから、スーパー美肌菌配合美容液はセラミロンの有するセラミド産生促進作用およびヒアルロン酸産生促進作用によって肌の内側からの潤い効果を高め、乾燥状態の肌を正常に導く効果が期待できる。